今まで、ご説明してきたように、極微弱光検出CCDカメラは、一種類しかないというものではありません。 大きく分けると、電子冷却型CCD、液体窒素型CCD、イメージインテンシファイア付CCD、の3種類です。この3種類の中から、どの検出器を選択するか決めるということになります。 光量が比較的多くて、時間に連続な光の分光測定又はイメージングには、電子冷却型が良いと思います。例えば、吸収測定、プラズマなどの発光測定です。 光量が非常に少なくて、時間に連続な光の分光測定又はイメージングには、液体窒素冷却型が良いと思います。例えば、ラマン分光分析、生物発光、顕微蛍光、ホトルミネッセンスなどの測定です。 時間的にパルス光で、短時間に計測したい場合や、背景光が強くて、ゲートをかけて、S・Nを改善したい場合は、イメージインテンシファイア付CCDカメラが適切であると思います。特にパルス光のイメージングやシングルショットの分光測定、イメージングには適切です。例えば、L.I.F.による燃焼解析、パルスホトルミネッセンス時間分解蛍光・吸収、パルスラマンなどです。 計測システムの構成は、検出器、コントローラ、パソコン、ソフトウェアになります。分光計測をする場合は、分光器、光学系が加わります。イメージ計測をする場合は、レンズや顕微鏡などの光学系が加わります。 検出器にはCCD素子と冷却機構が一体化され、電子回路が組み込まれています。コントローラは、検出器からの信号を増幅し、アナログデジタル変換し積算や記憶をおこない、パソコンとのデータ通信をおこない、露光時間や、素子のグルーピング(素子をグループ化すること)の数、ファストアクセス(データの送信を高速化するために素子を読み飛ばすこと)の数を制御します。パソコンは、市販のパソコンでデータの読み取りや、検出器の制御を行い、グラフ化、プリンターへの出力をおこないます。ソフトウェアは、かなり進んでおり、高速化、多様化しています。イメージングなどは簡単にできるようになってきています。 |
冷却CCDカメラとは? >