光計測業界で、有名なSさんとお酒を飲んでた時の話です。 分光計測法の中に、ホトンカウンティングっていう極微弱光の計測方法があるんだけど、分光器を通すってことは、回折格子で回折されるんだから、変だと思わない?って言うわけです。 回折って光が束になってないとおこらないって物理の教科書に書いてある訳です。 一個のホトンが分光器の入り口から入って、ちゃんと分光されて出口から出るのはおかしいじゃないかって。 その場で、私の知恵では答えられなかった訳です。 そこで、物理のかなり偉い先生と、やっぱりお酒を飲んでる席で、同じ質問をしました。 すると、難しいことを説明されましたが、結局、確率論だよって話でした。 ボルツマンの法則だったら、その確立が成立するには、ある程度のサンプル数が必要になるし、ほんじゃあ、CCDカメラで時間積分するのと変わらないじゃんって思った訳です。いや、むしろ、CCDカメラのほうが量子効率がいいから、ぜんぜん、凄い訳です。 でもちょっと待てよ?? X線分光では、ホトンカウンティング法は、100年も昔からおこなわれていた手法です。キューリー婦人あたりから。 あれは、糸にX線が当たって、その振動を感知して分光分析する凄いやつです。 まさに、1秒に1個のホトンがあたるのを実感できます。 あのホトンも束になって回折格子にあたっているとは、私には到底信じられないわけです。 回折は、光の束でなくてもおこります。 時間積分されればの話?ですが..... 同時刻に束である必要はない訳ですね。 変なの? |